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音読の効果 | 言語聴覚士Haboのへや

音読の効果

失語症

こんにちは 言語聴覚士(ST)のHaboです!
知識の更新のために勉強したことをまとめています.
私と同じ想いのSTさん、学生さん、STって何?って方もよかったら一緒に勉強しませんか?

今回は言語訓練に限らず小学校の宿題の定番でもある『音読』について勉強しましょう!

音読の5つの効果

1 脳の活性化
黙読すると後頭葉や側頭葉、頭頂葉をはじめ、左右の前頭前野が活性化します。音読する場合は発声とその音声を耳で聞くことを伴うため、黙読のときに活性化する部位に加え、聴覚野なども活性化することになります。
音読によって大脳の70%以上の神経細胞が働くと言われています!脳のトレーニングに最適な方法と言えますね。

2 記憶力の向上
音読するときに、文章を見る、声に出して読む、読んだ声を聞くなど、複数の動作を同時に行うことで、前頭前野をさらに活性化させます。この前頭前野はワーキングメモリーに関わる部位であるため、記憶力の向上が期待されます。

3 集中力が高まる
先ほども出てきた前頭前野、「集中する」行動を司る部位でもあります。音読をすることで前頭前野が活性化されて集中力が養われます。
また、音読は、声に出して読むために間違いを認識しやすくなります。「間違えないように読もう!」という意識が自然と働き、集中力を高められますね。

4 ストレスの軽減
音読で脳の前頭前野が刺激されるとセロトニンが分泌されます。
セロトニンは「幸せホルモン」の1つ。興奮や攻撃を助長するアドレナリンを抑え、気持ちを落ち着かせる作用があります。音読により、ストレスを軽減して、リラックスした状態を整えることができます。

5 誤嚥性肺炎の予防
声を出すことで、口唇・舌・顎・喉などの動きが良くなり、食べ物の飲み込みがスムーズになります。さらに、呼吸機能が鍛えられ咳をする力も強くなります。この2つの効果で誤嚥性肺炎の予防につながります!

音読の効果を高めるには

1 楽しむ!
楽しむことで「幸せホルモン」のもう1つドーパミンが分泌されます。
ドーパミンが分泌されると脳が活性化するため、集中力や記憶力がアップして、音読の効果がさらにアップします!

2 内容を覚えながら読む
音読の効果によって集中力や記憶力がアップしているところに、内容を覚えようと意識しながら読むことでその効果をさらに高めることができます。

言語訓練への活用

音読は主に構音訓練で使われます。ですが、音読の効果を勉強したことで、注意障害や記憶障害の訓練にも効果が得られることがわかりました!

そして失語症訓練にも。
私の経験ですが、流暢性の失語で錯語だらけ、そして自覚なしの方に短文の音読をしてもらったところ・・・
正しく読めないことを認識できたことで錯語が減少した!なんてことがありました。

今日はこれでおわり!

また一緒にがんばりましょう!

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